実際に、ヨシのトンネルを歩いたらどうなるか・・・。
そこは、メイがトトロを追いかけてくぐった、緑の光があふれるトンネル(すみません、最近娘がハマっているもので)・・・ということはまずなく、だいたいが必死の藪漕ぎになります。
水位が変わる湿地に生えるヨシは茎やら葉に泥が結構ついているし、花が咲く時期なら花についてる綿毛が散るしで、すごく埃っぽいです。
人が使ってなければ、枯れたヨシが倒れ込んで折り重なっていたりして、檻のようになっていることも。。。3m近い高さになるので、あたりも見えなくなって自分の位置もわからなくなります。そういえば昔、人や獣の踏み跡がないところを歩いていると、気がついたら水が腰までってこともありました。
とまぁ、人が使っていないヨシ原は大変ですが、人が使っているヨシ原はスッと立ったヨシが整然と並んでいて、ところによってはちょっとした小道もあったりして、なかなか楽しく散歩できたりすることもあります。(ヨシ刈りをしっかりしているヨシ原に突入すると、ヨシの尖った茎が残っていたりして、安物の長靴が穴だらけになったりすることもあるので、突入するときはやっぱり注意が必要です。)
琵琶湖博物館では、琵琶湖沿岸で永く続いてきた、ヨシと人との関係を考えさせてくれる展示が増えました。
琵琶湖の湖岸では、冬にこういったヨシの束をよく見かけます。「丸立て」といって、収穫したヨシを乾燥させるために立てかけているものです。
東北にいくと、やはりススキなどで同じように作った「ボッチ」を沿道などに見かけたりすることがありますが、ヨシの丸立ては、大きさもさることながら、ピンっと伸びたシルエットが独特の緊張感を持っていて、美しいです。そのホンモノの丸立てを、博物館の中で見ることができます!
収穫したヨシは、葦簀や茅葺屋根の材料になったり、お祭りの松明などに使われます。
この松明、生でみたいなぁ。来年の春、実際に見れるところを探してみたいと思います。